レスポンシブル・ケア検証センター

1. 組織の概要
1) 検証センターは、検証センターの業務を統括管理するセンター長、検証業務を実行する検証員、事務処理を担当する事務局より構成されています。
2) 検証業務の透明性と公平性を確保する為、検証センターの業務を監視する検証評議会を設置しています。
3) 検証評議会は、学識経験者、化学及びそれ以外の産業界の代表、その他の利害関係者で構成され、検証センターの業務について助言を行います。
2. 業務内容
1) 活動の検証
  受審企業が実施したレスポンシブル・ケア活動の内容が、レスポンシブル・ケアコードを基準して、どの程度のレベルであるかを定量的に評価し、評価結果を意見書並びに報告書として受審企業に提供しています。意見書並びに報告書には、評価点とともに活動の改善に役立つ助言、コメントが記載されています。
2) 報告書の検証
  報告書の記載内容の正確性、合理性を原稿段階で評価し、修正できる箇所は修正していただき、その後、意見書並びに議論経過を記録した報告書を受審企業に提供しています。
3) 業務のまとめ
 
  • 1.受審企業からの検証申請の受付
  • 2.検証審査の実施
  • 3.意見書、報告書の作成
  • 4.意見書の評議会議長への承認申請
  • 5.意見書、報告書の提供
  • 6.検証記録の保管
  • 7.検証員の認定事務
  • 8.検証員の研修
  • 9.その他検証に係わる事項
3. 検証の実際の流れ
1) 活動の検証
 
1. 受審企業がレスポンシブル・ケア検証受審申請書を検証センターに提出することから始まります。
2. 受審企業と検証センターの事務局で、実施日、検証員などを決め、検証料金の見積書を送付します。検証員は2名とし(1名は主任検証員)、検証の適切性の確保に努めています。
3. 実施日の2ヶ月前に、検証センターから検証の質問表を送付します。
4. 受審企業は実施日の2週間前までに、質問表に対する回答を、証拠となる書類とともに検証センターに提出していただきます。
5. 検証員は質問表の回答を精査し、必要に応じ、追加質問表を送付します。
6. 受審企業は、追加質問表への回答を実施日までに準備していただきます。
7. 検証員が企業を訪問し、検証を実施します。
8. 主任検証員は検証結果をまとめ、意見書の交付を申請します。
9. 検証センターは、所定の手続きを経て、問題がなければ、意見書並びに報告書を受審企業に交付します。
10. 活動の検証に要する期間は、質問表の送付から意見書の交付まで、約2ヵ月半です。
2) 報告書の検証
 
1. 1から2は活動の場合と同じです。実施日の2週間前までに、報告書の原稿を検証センターに提出していただきます。
2. 検証員は、実施日の1週間前までに、原稿を精査し質問表を送付します。
3. 受審企業は、必要な証拠資料を準備し、質問表に回答していただきます。
4. 検証員は本社、工場などを訪問し、書類審査に加え、現場・現物の確認を行います。
5. 検証員は必要に応じ、再度、本社、工場での審査・確認を行います。
6. 主任検証員は検証結果をまとめ、意見書の交付を申請します。
7. 検証センターは、所定の手続きを経て、問題がなければ、意見書並びに議事録を受審企業に交付します。
8. 報告書の検証に要する期間は、原稿の提出から意見書の交付まで、約4週間です。
4. 検証員名簿
 
登録№ 氏名 登録日 備考
RCV-V004 大内  功 平成14年3 月20日 主任
RCV-V007 藤井 俊治 平成14年3 月20日 主任
RCV-V014 寺田 雄揮 平成17年3月29日  
RCV-V015 杉浦 伸夫 平成18年10月25日  
RCV-V016 半田  安 平成27年4月6日  
RCV-V017 清水 健康 平成28年4月25日  
RCV-V018 別府 眞左三 平成28年4月25日  
RCV-V019 植竹 隆夫 平成29年12月27日  

検証員紹介
質問項目:1)出身会社 2)職歴 3)検証における強み・心がけていることなど 4)趣味 5)その他

大内 功
1) 昭和電工(株)
2) 工場勤務が長く、その中で製造に15年携わり、設備改善、収率向上および環境・安全の確保に腐心しました。他に、技術・開発、プラント建設や技術輸出(オランダ、台湾、中国)を担当しました。本社の環境安全部では、会社のRC 構築を担当し、工場、関連会社の環境・安全の支援と共に査察・RC監査を定期的に実施しました。8年前に、(株)損保ジャパン・リスクマネジメントに転職し、企業の環境や土壌評価のコンサルタント業務に従事しています。
3) RC検証に関しては、RC立ち上げから日化協のWGに関与し、化学会社の環境・安全のレベルアップ、共有化をモットーに勉強させていただいており、検証員としての訪問会社は14社になります。また、10数年来、環境問題をライフワークとし、日本セキュリティ・マネジメント学会の理事、環境マネジメント研究会幹事を担当しています。
4) 趣味は農業、20年間、家庭ごみは全てコンポスト化しています。小田原・国府津では、農業ボランティアとして、みかん山、竹林、休耕地を訪れ、休日は忙しく過ごしています。好きな温泉、歴史散策、囲碁(自称3段)の時間はなかなか取れないのが現状です。
5) 仙台市。学生時代まで仙台を離れたことがなく、以降、勤務地は川崎、東京で、鎌倉に在住して24年、通勤時間は1時間30分、満員電車には慣れっことなりました。
藤井 俊治
1) 三菱化学株式会社
2) 石油化学の企画や工場でのプラント建設、技術改善、製造管理などを約30年経験した後、本社の環境安全を担当。2000年に退職し、(株)ダイヤリサーチマーテックにおいて、化学物質管理や石油化学に関する調査・コンサルティングを担当。2005年からJRCCのRC検証員。
3) 工場での現場経験、本社でのRC推進活動で工場や研究所のRC監査経験がRC検証に役立っています。最近はRC理念の経営への反映やRC活動のコミュニケーションに関心を持っています。
4) 山歩きが趣味で、毎月どこかに出かけています。年に1回は海外でトレッキングをを楽しんでいます。また、サッカーも好きで、スーパーエイジ(60歳以上)のチームで月に1回程度試合をしています。
5) 東京都生まれ。入社後三重県四日市に15年、茨城県鹿島に2年勤務。現在は川崎市に在住。
寺田 雄揮
1) 大日本インキ化学工業(株)
2) 2004年退社まで20年余り品質管理、品質保証の業務を担当しました。RCに関しては、業務を通じての知識、独学によるものです。
3) 2005年に検証員になりまして、まだ3回の検証経験しかございませんが、「こういう見方・考え方もあるのだな!」と学ぶことが沢山あります。方針管理、環境測定、測定技術について、今までの経験が生かせると思っています。
4) 歩くことが好きで、地域の「歩こう会」に参加して13年になります。毎月コースを決めて山歩きをし、その距離数を競っております。名所旧跡を訪ね歩くことが好きで、今、住んでいる街(大阪府阪南市)にも熊野古道があります。
5) 愛媛県西条市(旧周桑郡壬生川町)出身です。石鎚山を仰ぎ、海で貝を堀り、田んぼをかけまわったり、今では、あまり見られなくなりましたが、打ち抜き水(自噴水)を飲んで少年時代を過ごしました。
杉浦 伸夫
 
1) JSR (株)(2006年9月定年退職) 検証員になったばかりの駆け出しですが、フレッシュな気持ちを大切にしながら検証の経験を積みたいと思っています。
2) 千葉工場次長、本社環境安全部長(日化協環境部会の部会長)、鹿島工場長が主な職歴です。製造現場の経験が長く、合成ゴムラテックス、合成ゴム、合成樹脂、モノマー抽出、光ディスク製造プラント、エマルジョン排水やメッキ廃液の処理プラントの運転・管理を経験しました。
3) 環境保全、保安防災、労働安全衛生の検証に今までの経験が生かせると考えています。
4) 趣味はスポーツ(やる、観る;サッカー、ラグビー、漕艇、各種のかけっこ)、バードウォッチングしながらの山歩き・川歩き、読書、料理つくり(単身赴任中に目覚め、肉じゃが、切干大根、ヒジキ、おからなどのお袋料理が得意)
5) 広島県三原市出身、以後京都市、大津市、四日市市、鹿島(波崎町)、甲府市、市原市、千葉市(稲毛海岸)、習志野市、鹿島(神栖市)と転居続きの渡り鳥生活を経て、習志野市に落ち着きました。
半田 安
 
1) 三井化学株式会社
2) 石油化学工場のエンジニアーとして化学プラントの設計、保全、機材調達、技術管理、安全管理、プラント建設、技術輸出など約30年間「物づくり」を経験しました。エチレン、ポリマー、モノマー、ボイラーなどの用役プラント、出荷設備など全てのプラントを経験することが出来ました。会社生活最後の10年間は、人材育成という「人づくり」業務に携わりました。化学プラントの運転員を育成する技術研修センターをセンター長として立ち上げ、その後シンガポール、タイ、中国など海外拠点運転員の人材育成や安全指導業務にも関わり2015年に同社を退社しました。
3) 自分の知識や経験を、次の世代に伝えたいと思い、退職の数年前から安全工学会や人材育成組織で「事故・災害防止」や「運転員の人材育成」をテーマに講演・執筆活動をしています。国内外数千件の事故事例から抽出した貴重な教訓を若い世代に伝える活動をしています。日化協では保安事故防止教材を作る活動に参加しています。最近の事故事例に学ぶDVDの製作活動にも従事しています。 「物づくり」と「人作り」での約40年の経験を生かしながら、活動していきたいと考えています。
4) 趣味の一つは旅行です。講演活動などの折に、地元の名所を見て、うまい物を食べるのが楽しみです。それから、うまい日本酒を探し味わっています。飛行機から見る景色も楽しみの一つです。同じ場所でも四季折々色々な顔を見せてくれます。
5) 神奈川県出身ですが、人生の3/4は千葉県です。現在は京葉コンビナートの近くに住んでいます。晴れた日に散歩すると富士山、東京スカイツリー、東京タワー、市原コンビナートが見え、東京湾を走る船の汽笛が時々聞こえるのどかな所に住んでいます。
清水 健康
 
1) 旭化成株式会社
2) 24年間、ポリエチレンや合成ゴムの製造現場で運転、建設・立上げを経験し、その後12年間、環境安全関係の業務に携わり、産業事故の収拾や対応およびRC全般に関係してきました。旭化成ケミカルズの環境安全部長を最後に定年退職し、更に5年間、旭化成グループの技術系管理職対象の環境安全教育を担当しました。またこの間、安全工学会保安力向上センター研究員として保安力評価システムの構築に携わり、完成したシステムによる評価にも関係してきました。
3) 製造における建設・立上げや大きな事故、その後の収拾を経験してきた最後の世代になりつつあるようです。その経験や知識を残しておかなければならないと思い、協会や学会で講演や共著による本の作成を行ってきました。これからは、検証時に私の経験や知識が少しでもステップアップの参考になるよう進めていきたいと考えています。
4) 無芸大食、趣味と誇れるほどのものはありません。強いて言えば、読書と海外旅行ですが、海外旅行は殆ど同行者の荷物運びといったところです。
5) 東京出身です。大学紛争で仙台に行き、入社後は川崎勤務が長く、その後は延岡、富士、東京と単身赴任で動きました。何故か行った先で事故が発生し、その事後処理に追われました。夜中の電話に直ちに受け応えできる特技だけが残っています。
別府 眞左三
 
1) 住友化学株式会社
2) 昭和52年入社後、愛媛工場の研究部門でプロセス開発に10年、製造部門(ウレタン原料等)で製造管理・増強起業等に8年および東京本社および愛媛工場の環境・安全部門で20年間従事しました。環境安全部門では、保安防災、環境保全、労働安全衛生、化学兵器禁止条約(CWC)、安全保障貿易管理(安貿)および監査と多岐に渡る分野を担当しました。また、日化協や石化協で、保安関係、安貿・CWC関係の委員として、「保安事故防止ガイドライン」、「 悪用防止対象化学物質の流通管理の指針」等の作成に携わりました。このほか、日化協の委員として、中災防や危険物保安技術協会等の委員会に参加し、「化学設備等におけるの非定常作業の安全」等のガイドラインの作成に携わりました。2015年6月に退社後、安全工学会保安力向上センターに転職し、研究員として保安力評価の業務に従事しています。
3) 元の会社での製造部門の経験および本社・工場の保安防災・環境保全等を担当し、やらされる側とやっていただく側の両方の経験ならびに日化協・石化協の委員会やWGでの経験を本検証に生かしたいと思っています。
4) 趣味として特筆するものはありませんが、旅行、読書等です。
植竹 隆夫
 
1) 三井化学株式会社
2) 昭和50年(1975)に入社後、主に工場でポリオレフィンの製造や生産技術開発、プラント建設に携わり、また多くのプロジェクトマネジメント業務を経験しました。平成17年(2005)から4年間に亘り生産技術研究所長・同センター長を、平成22年(2010)から会社生活締め括りの3年間は大牟田工場長を務めました。
3) 職歴として RC 関連では、直接には平成21年(2009)に安全・環境部長として全社の CSR、RC 活動の実務統括者だった経験があるだけですが、上記のように生産技術開発に長年従事した経験から、製品が化学物質であるが故の化学産業が持ついわば”他産業に比べての宿命的なハンディキャップ”を自ら自覚して対応すべく取り組もうという RC の倫理、考え方に深く共感し賛同しています。多くの会員企業の皆さんとこの RC 精神の具体化、深化を共有し、皆さんがステップアップされるよう支援していきたいと思います。
4) 特別、趣味と言えるものはありませんが、現在は健康づくりを兼ねて、夫婦での旅行(国内・海外、山歩きがメイン)、気の置けない仲間とのゴルフ、テニスなどを楽しんでいます。
5) 群馬県生まれ。東京の下町で育ち学生時代まで過ごす。会社生活で枕元に電話を置いて就寝する生活が長く、習慣化してしまい、現在も携帯電話を置いて休んでいます(置かないと安眠できないような気が・・・)。