1)2017年度 事業報告
新たな諸課題への対応
1. 新規課題対応
2017年度は、欧州においてナノマテリアルの登録に関するREACH付属書改正案に対してパブリックコメントが実施され、これに対応して産業界としての見解をまとめ、意見投稿しました。また、国際的な動きが活発となっている海洋プラスチック問題について、関連する団体(プラスチック工業連盟、プラスチック循環利用協会、石油化学工業協会、日本化学繊維協会等)と把握情報および活動状況の共有を行い、会員企業とICCAへ適宜情報提供を行いました。
2. リスク評価技術対応
化審法のリスク評価技術に関して、環境省主催の生態毒性予測手法の活用に向けた技 術検討会への対応について専門家グループで協議し対応した。「予測手法活用(QSAR)のガイダンスに盛り込む要件」について具体的な事例により提案をいました。
有害性評価に関して、QSAR/in silico の官民での普及と活用を推進するため、会員向けQSARセミナーを11月に開催しました。
2)2018年度 事業計画
リスク管理諸問題に関する対応
1. 新規課題対応 WG
以下の安全性問題・規制動向に関する情報を収集して課題を抽出し、会員企業へ情報発信をすると共に、必要に応じて提言を取りまとめ、対外的な意見具申を行います。
a. ナノマテリアル等の新規な化学物質の安全性評価法や国内外の規制動向
b. 内分泌かく乱物質に係わる国内外の規制動向及び環境省EXTEND 2016、エコチル調査の動向把握
c. 海洋プラスチック問題に関する国際動向と科学的知見の収集
上記の活動をとおして得た情報や課題はLRI事務局と共有し、研究課題の立案、研究の方向づけや評価の面でLRI活動を支援します。
2. リスク評価技術 WG
化学物質のリスク評価・管理に関する技術的課題に対処するために下記の事項を中心に情報収集・発信と推進を行います。
a. 有害性評価手法:動物実験代替法(QSAR / in silico、in vitro試験等)の官民での普及と活用推進、JaCVAMとの連携強化
b. 化審法対応:リスク評価の技術的課題に対する調査検討、行政当局への意見具申及び委員(企業の専門家)の行政検討会への参画
c. 関連部会対応:GPS/JIPS及びLRIとの連携、化学品規制対応への技術対応